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テクノとかエレクトロとか

クラブミュージック全般について書きたいです。

Radio-activity / Kraftwerk(75)

Kraftwerk アルバムレビュー

 

Radioactivity (2009 Remaster)

Radioactivity (2009 Remaster)

 1. Geiger Counter<ガイガー・カウンター(放射能測定器)> 

2. Radioactivity<放射能

3. Radioland<ラジオランド> 

4. Airwaves<エアウェーヴス>

5. Intermission<中断> 

6. News<ニュース>

7. The Voice of Energy<エネルギーの声>

8. Antenna<アンテナ>

9. Radio Stars<ラジオ・スターズ>

10. Uranium<ウラニウム>

11. Transistor<トランジスター>

12. Ohm, sweet Ohm<オーム・スイート・オーム>

 

邦題「放射能

75年10月発売 [独22位/米140位]

 

音楽表現に真面目すぎ

 

前作「Autobahn」の商業的成功で彼らはスタジオと機材を刷新し、自分たちのスタジオのみですべての録音ができるようになりました。前作のツアーに参加していたヴォルフガング・フリューアとカール・バルトスもメンバーに加わり、1枚目のアルバムからレコーディングエンジニアとして参加していたコニー・プランクとは離れることになります。バンドを取り巻く環境が大きく変わったにも関わらず、彼らの目指す方向は全くブレないどころか更に実験的でメッセージ性の強い作品を発表しました。

 

「ラジオ放送」と「放射能」の2つのテーマを持ち、全12曲で1曲の収録時間も1分弱~6分強とかなりバラつきがありますが、アルバムのA面(M1「Geiger Counter」~M6「News」)は曲間が全てシームレスで全体が繋がっている構成になっており、その後のB面に関しても繋がってはいないもののそれぞれ曲の終わりの無音を極力無くしているようで、まるでアルバムが1曲で出来ているような聴き心地です。

 

インダストリアルな楽曲が多くを占めている所は初期の作風を感じさせますが、ポップミュージックとしての楽曲の完成度は初期とは比べものにならない程に洗練されていて(特にタイトル曲からの3曲と「Antenna」)取っ付き難さはありません。ノイジーなシンセサウンドも音として非常に面白いです。M5「Intermission」で聴ける時報もアルバムの中でとても絶妙なタイミングで流れます。M7「The Voice of Energy」での「私はあなたのしもべであるが、同時に主でもある。それゆえ私をしっかりと守りなさい。」という少ない言葉で非常に重要な歌詞も今作に限っては聞き逃せないですね。

 

「音楽を世界共通の言葉として機能させたい」というラルフの言葉通りの力強いアルバムです。エレクトロミュージックとかポップミュージックとかの括りで語る事自体が間違えているんじゃないかと思うくらいに、表現としての音楽の可能性を強く感じさせてくれる作品です。